児童虐待防止・女性への暴力根絶願い…伊賀・名張でライトアップ
名張署庁舎壁面をライトアップ
11月は「児童虐待防止推進月間」。昨年4月「児童虐待防止法」が改正され、「親がしつけとして体罰を行うことが許されない」ことが法定化された。しつけのつもりであっても、叩いたり怒鳴ったりして、子どもの健やかな成長を阻害することになれば虐待である。また、12日から25日は「女性に対する暴力をなくす運動」実施期間である。夫やパートナーからの暴力や性犯罪、セクシャル・ハラスメント、ストーカー行為など女性に対する暴力を根絶する運動が行われ、その根絶をめざす。
11月1日、三重県警名張署(名張市蔵持)では、「子どもと女性の権利を守る」取り組みの一つとして、名張市や伊賀児童相談所と連携し、庁舎壁面に、「児童虐待防止」のシンボルであるオレンジリボンを、「女性に対する暴力をなくす運動」のパープルリボンをプロジェクターでメッセージとあわせて交互に投影し、庁舎をそれぞれのシンボルカラーであるオレンジとパープルに染めた。
昨年は名張市役所庁舎での投影であったが、できるだけ多くの人に見てもらいたいと、国道165号線沿いの名張署で実施した。信号で停車したドライバーや歩道を歩いている人もオレンジやパープルに染まった庁舎を見ており、アピール効果が期待できる。警察署でのライトアップは、三重県では初めての試みである。
上野城などパープルライトアップ
伊賀市では、「女性対する暴力をなくす運動」に合わせ11月12日17時から20時までの間、「ハイトピア伊賀・上野城・上野市駅(忍者市駅)・パープルライトアップ2021」を実施。「女性に対する暴力根絶」と被害者に対して「ひとりで悩まず、まずは相談を」というメッセージを込めて、3か所の正面を「パープルライトアップ」した。また、市職員が名札にパープルリボンを着用し、メッセージを発するほか、各支所と市の人権生活環境部諸施設にパープルリボン運動コーナーを特設し、啓発に努める。
なお、児童虐待に関しては、名張署管内で今年の1月から9月まで児童相談所への通告は21件あり、昨年同時期より10件増えている。女性への暴力等で名張署が相談を受理したのは25件あり、昨年度とほぼ同じ。伊賀署管内では、同じく今年の1月から9月まで児童相談所への通告は、25件(昨年は31件)、女性への暴力等での伊賀署への相談件数は25件(昨年は24件)であった。