初の所信表明 稲森伊賀市長
伊賀市長に初当選した稲森稔尚市長は、市議会12月定例月会議初日の11月29日、初めての所信表明を行った。
始めに「大きな溝ができてしまった市長と市民の『つながり』を結び直さなければなりません。これからの市政運営の中で、市長が持つ大きな権限は『市民からお預かりしたもの』と言うことを強く意識します」と述べた。そして就任演説で取り上げたテーマの2つを改めて取り上げ、1つは「公共の再生」として「公共サービスの立て直しを図る」と述べ、もう1つに「『子どもが育つ、大人も育つ』伊賀市の実現」を説明した。
加えて就任からこの日まで対応してきた課題として、来年5月開催予定の「18歳成人式」は行わず、2026(令和8)年度から「二十歳の集い」を行うと述べた。また、現行の公立保育所についてはこれまで通り、公設公営を基本として計画の見直しをするとし、園児数の減少で閉園の方向が示されていた、市立たまたき保育所について改めて、来年度の園児募集の周知を行うべく、阿山地区の住民を対象に12月の広報いがにチラシを入れ、市のホームページなどで入所の呼びかけをすると語った。
医療政策、特に産科医療については、現在市内にある2つの医療機関のうち1つが来年3月末で分娩と入院の取り扱いを中止することで、市内で分娩できる医療機関が1つになることについて、三重県とも協力し地域の産科医療の支援体制を検討すると話した。その他、「安心安全な暮らしについて」「人づくりについて」「農林業や産業振興について」など広範囲にわたって所信を述べた。
最後に「これらを実現するために、早急に組織の見直しと適切な人材の配置を行い、公共再生に向けて全力で取り組んで参る所存です」と結んだ。
12月定例月会議の議案は59件、そのうち職員給与改正案等の条例改正議案4件と教育委員の任命など20件の採決があり、いずれも全会一致で可決成立した。一般質問は6、9、10日に行われる。