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名張の美をコラボ 3人の作家が藤堂家邸で

名張市を代表する3人の作家が、10月2日~6日「名張の美」展を開催する。主催は名張市教育委員会。3人の作家は、陶芸家の角谷英明さん(79)、組紐作家の中内中さん(75)、日本画家の津田親重さん(71)。
角谷さんは京都市立芸術大学専攻科修了後九州で青白磁を研究し、1982年名張窯を築窯。名張の草花や洋花をモチーフに青白磁の作品創りに取り組んでいる。東海伝統工芸展大賞など入賞多数。2013年「三十三ふるさと三重文化賞」受賞。2023年より名張文化協会会長。
中内中(ひとし)さんは、名張市で3代続く伊賀組紐工房に生まれる。1998年、自宅に「堤側庵ギャラリー」開設。伊賀組紐の伝統と文化の魅力を生かしつつ、形に囚われないデザインの作品を作り続けている。1989年「三重デザイン展」最優秀賞、2018年「経済産業大臣賞」など受賞多数。2020年「瑞宝双光章叙勲」2023年「三重県県民功労者」表彰。
津田親重さんは兵庫県洲本市に生まれ、1980年名張市に転居。県展、市展等で運営委員、審査委員を歴任。名張藤堂家邸で小中高生に絵画指導を行うなど、若い人や市民に日本画の指導を幅広く行うと同時に、日本画の可能性を追求する活動にも積極的に取り組んでいる。「日展」入選14回。2023年三重県文化賞「文化功労賞」受賞。
角谷さんの白磁や青白磁の花器や皿、食器。中内さんの組紐によるランプシェードやタペストリー、アクセサリー。津田さんの日本画などが、武家屋敷の伝統的な空間にどれほどマッチングするか、大いに楽しみである。2日~4日には津田さんが龍を描くライブパフォーマンスも行われる。
角谷さんは「白磁の壺は意外とマッチングする。この藤堂家邸の建築がもっと知ってもらえれば」、中内さんは「現代アートは古い日本建築に合う。こういうところで新しい作品を発表していければ」、津田さんは「藤堂家邸が多くの市民に知ってもらうきっかけになれば」と、それぞれ藤堂家邸の可能性について話していた。城下町名張のお城ともいえる藤堂家邸跡。美術館的な役割がこれからも増えることだろう。
「名張の美」展の開館は午前9時から午後5時、入場無料。また名張市総合福祉センター・ふれあいで開催する「名張市美術展覧会」に日時を合わせているので、こちらも是非、足を運んでみては。

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