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名張市「新総合計画」始動

名張市は、令和5年度当初予算案を2月21日発表した。一般会計は292億4200万円で、過去最大。市長選を控えて骨格予算であった前年度当初と比べると5・7㌫増であるが、6月補正の肉付け予算と比べると0・34㌫の微増となった。28日開会の市議会3月定例会に提出された。昨年4月に就任した北川裕之市長にとって初の当初予算編成で、市総合計画を始動し、着実に前進させることに主眼を置き「名張のブランド力を高めるシティプロモーションや、観光産業の仕組みづくりなど、自分のカラーは出せた」と語った。
歳入は、市税100億4439万円(前年度当初比2・6㌫増)、地方交付税60億3千万円(同6・5㌫増)、国庫支出金44億789万円(同5・7㌫増)、市債18億5630万円(同38・5㌫増)。市債残高の令和5年度末の見込みは321億円で、市民一人当たりの借金は約42万円となる。
歳出は、名張幼稚園と大屋戸保育所を統合して来春開園する認定こども園の補助金交付(2億2200万円)などを含み、民生費122億9252万円(前年度当初比6・1㌫増)、衛生費はコロナワクチン接種事業の減額もあり、42億7736万円(同3・8㌫減)、消防費は、伊賀市との共同消防指令センター整備負担金2億7775万円を含み14億3548万円(同36・9㌫増)、土木費は道路整備工事の増加などで21億8100万円(同42・4㌫増)などとなっている。
市の貯金に当る財政調整基金の残高は、令和5年度末で約15億5千万円となり前年度の約14億円から1・5億円の増となっている。
主な新規事業
▽大阪・関西万博経済循環創出事業に1400万円。大阪・関西万博を機に観光誘客と観光消費の拡大で地域経済の活性化に取り組む▽シティプロモーション推進事業527万円。市民参画を進め、本市独自のブランドイメージを高め、令和5年3月の市政70周年を目指して情報コンテンツを高める活動に取り組む▽中学校給食施設整備準備事業1271万円。中学校給食の実施に向けて実施方式や手法を決定するため、民間活力導入可能性調査を行い、基本計画策定をする▽ふるさと能文化振興事業353万円。観阿弥創座の地なばりとして、伝統文化継承と育成のため子どもたちが活動する団体への支援を行う。特に令和5年度は市政70周年と観阿弥顕彰会創立55周年を記念し11月に公演を開催▽多文化共生のまちづくり促進事業123万円。市内に居住・定住する外国人に向け文化的背景を異にする人々が共生・協働する社会を推進する。また日本語講師の充実を図る▽有機農業産地づくり推進事業344万円。高付加価値、高収益の「なばり農業」の実現に向け、みどりの食料システム戦略に基づく生産性の向上と持続性の両立を目指す▽デジタル改革推進事業580万円。LINE公式アカウント連携による行政サービスの提供、AI技術を活用する議事録作成支援ソフトの導入など▽その他「平和教育推進事業」「ひきこもり・医療等に関する講演会」の公演費用などが盛り込まれている。

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