名張市と銚子市の両観光大使が後押し
名張市は4月5日「災害時における物資調達に関する協定」として、岡山県倉敷市の大手メーカー・萩原工業株式会社(浅野和志社長)と協定を結んだ。同社として名張市は全国19番目になるという。浅野社長は「自社製品として長期化に耐えうるブルーシートや土のう袋等の供給を迅速に、これまでのニーズに答える中心線のライン入り、被害状況の解りやすい透明の製品も準備できる」と述べた。
市は応急復旧活動の際に必要な資機材、物資等に一定数の備蓄を行うが災害の規模等によっては資機材の不足や、流通の寸断などに支障が出ることも考えなくてはならず、市長としても「大災害を想定し、素早い物資の確保と良質の資材を獲得したい」と答えた。
この協定を仲介したのが、名張市観光大使でシンガーソングライターの法正(のりまさ)さんと千葉県銚子市の観光大使でミュージシャンのquim(キム)さんの二人。同社は以前から交流のあるキムさんとの縁で、昨年10月に銚子市と今回同様の災害支援協定を結んだ。
その後、キムさんは法正さんと音楽活動を通じて知り合い、協定の内容を伝えたという。二人は名張市と同社の意向を確認して協定を提案し、両者間の合意につなげた。
協定当日には法正さんとキムさんも同席し「災害復旧が観光に及ぼす力は大きい。この協定に取り組めてよかった」と話した。