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子ども第三の居場所「いがっこの家 上野忍」落成式

学校にも家庭にも居場所が見つからない子どもたちが、安心して過ごせる「子ども第三の居場所『いがっこの家 上野忍』」が8月23日、伊賀市上野忍町に完成。岡本栄伊賀市長、B&G財団菅原悟志理事長ら関係者約20人が参加し、落成式と協定書調印式が行われた。
9月から小学生を主な対象として、生きづらさを感じている子供たちに、自分の居場所と思える安全・安心な環境で、学ぶ喜びや意欲を育て、あたたかな食事と必要な生活習慣を身に着けて自立への意欲を育み、仲間との協働で社会性を身に着け、夢や希望をあきらめずに将来に希望を持てる「子ども第三の居場所」がスタートする。
昭和初期に市立上野西小学校の講堂として建てられ、その後この地に移築された建物を、特に耐震に重点を置いて全面改修。木造平屋建て床面積約175平方㍍。学習コーナーや多目的室、キッチン、浴室などを備えている。
日本財団は、複雑で困難な課題に直面している子供たちの支援を目的に、拠点施設の設置と運営を助成する「子ども第三の居場所」事業を2016年に始めた。伊賀市は同事業を進めるB&G財団と2018年に協議をはじめ、この日の協定書調印式を迎えた。当施設は全国で246番目、三重県では4番目。B&G財団が施設改修費5000万円と3年分の運営費を助成し、その後は市が国の交付金を活用するなどして継続的に運営する予定。
伊賀市社会福祉協議会が所有し、社協の職員4、5人が運営にあたり、ボランティアのサポーターが約20人研修中。その中には、子育てのボランティア経験者や、教諭の経験者もいるという。
開設時間は、年末年始や祝日を除く月・水・金曜日の午後3時から8時。定員20人で、1日10人程度の利用を想定している。利用は無料だが、事前登録が必要。上野西小学校校区と久米小学校校区が対象になる。担当者によると「この決め事は当面であり、運営しながら柔軟に対応していきたい」と話している。
式典で社協の平井俊圭会長は「生き辛さを抱える子どもたちが、安心して過ごせる場にしたい。教育施設であったこの建物を引き継ぎ、子供たちの成長の場に再生できるのは嬉しい」と挨拶した。
施設の利用やお問い合わせ先は、同施設(0595・41・0146)まで。

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