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知事と県民との円卓対話(Ⅱ)

11月4日開催された、一見勝之三重県知事と「名張市ブランドイメージ創出ワークショップ参加者」との円卓会議。前号(18日付)では、出席者が自己紹介とワークショップ参加の動機を話したが、後半は、今後の目標について順に語り、北川裕之名張市長も加わった。
Kuさん「自分は伊勢出身だが名張の方が住みやすい。しかし伊勢の方が誇りを持っている人が多い。名張は発信力が足りないと思う。名張の旧町の人が『当たり前』と思っていることが、よそから来た人は、ここは凄いところだと感じる。その辺を伸ばしていけたらと思う。自分が関わっているメタバースは、お金がかからない仕組みで史跡や文化財に活用しており、上本町サンロードでAR(拡張現実)化して古い町を再現し、そこに絵を描いてもらってAR内で展示した。ARと地元の繋がりをしていければと思う」
Oさん「ワークショップに参加して、思考の範囲が広がった。大来皇女(おおくのひめみこ)の夏見廃寺を広げていく活動が出来たらと思う」
Toさん「特Aを取っている伊賀米のブランド力を高めていきたい。コシヒカリで特Aを取ったのは新潟に次いで2番目、ブランド力を高める余地はいっぱいある。生産者の高齢化や、儲からないので田んぼをやめる人が多い。名張は伊賀と違って、生産者の田んぼが狭いので、まとめて圃場を整理し、若いやる気のある人たちにやってもらえたらと考える。その補助を行政にお願いしたい。旧町はコンパクトなので住み易さを考えると、もう一度盛り上げるようなことができればと思う」
北川市長「旧町とは、昔からの町並みが残る旧名張町を中心としたエリアを言うと思う。非常に趣が感じられる場所だ」
FKさん「名張の農業の発展に役立てればと考えている。大根は単に大根として売れば1本20円、花として売れば100円、花が散った後のサヤとして売れば800円になる。知らない人に外からの情報を発信し、儲かる農業に繋げていければ。また、家庭を持ったときに帰る場所として、名張は非常に豊かな場所なので協力したい」
Fjさん「関西圏から三重県を見ると名張は玄関口になる。恥ずかしくない玄関を整備しなくてはいけない。話は飛ぶが、旧町から豆腐屋が無くなった。大学生・高校生と共に、ワークショップで豆腐作りを習おうとしている。田楽も復活させて街のみんなで作り上げてブランド化したい。そんな豆腐屋も残せるような玄関の名張にして、名張っていいところと観光客が思ってくれるようになればと思う。県でもそんな方向の名張をサポートしていただければと思う」
Taさん「ワークショップを通じて行政との関係も深くなり、名張市の観光協会から助成金を貰えるようになった。初瀬街道の地域プロモーションで、イベントのブランド化を進めている。地域に愛されるイベントをしていきたい」
Kiさん「『つなぐ』の理念のもとに、人と人を、人と街を、人と未来を繋ぐ活動を広めたい。名張で思いを持っている人の「思い」を見える化し、売れるものに整えるコーディネートができればと思う。「ひやわん」は、街づくり協議会の3人の女性が、ほぼ10年間ボランティアで「思い」を胸に続けてきたゆるキャラで、街の要素が詰まっているが、「ひやわんクラブ」のマンパワーに頼り過ぎ、パワーが行き詰まってきた。『つなぐ』で、「ひやわん盛り上げたい実行委員会」がサポートし、少し変化が見られるが自分たちで頑張るには限界がある。『一人のやりたいを、みんなで応援できるまち』にしたい。まちづくりは一番お金を作り難いので、支援(お金)をお願いします。思いを持った人が各町にいる、それを行政が応援できる、そんな三重県てええやん、と思っている」
北川市長「皆さんの名張のブランド力を上げたい熱い思い。名張の町ええやん、もっと知ってよ!という思いを、もっと大きくしていきたい。行政としては、皆さんの思いをアシストして、シビックプライドを皆で盛り上げていきたい」
一見知事「名張ほど、まちを愛している人が多いところは他にないと、改めて感じた。しかし、これで名張を売っていこう!というブランド力が感じられない。何を打ち出すか考え、各大臣と会う時などに持っていこうと思えるもの、例えば「伊賀米」もいいと思う。(ここでToさんがタイミング良く、伊賀米の子袋入りを差し出す)そう、これで大臣と一緒に写真に入ることになって、絶好の名張アピールになるはずだ。名張には土産物があまりない、という声も聞く。『東京バナナ』、『白い恋人』、『ぴよりん』、名張と言ったら『〇〇〇!』そういうものを作っていくのも大切。取り留めない話になってしまったが」と貴重な意見をいただいた。
その後、Taさんが「土産物に『へこきまんじゅう』がある」、Kiさんが「平井堅に『引退したら名張に住みたい』と言わせたい」で、お開きとなった。

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