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評価委員会「決意表明を!」市立病院中期目標素案提示

名張市は武道交流館いきいき(蔵持町里)で8月1日、第2回地方独立行政法人名張市立病院評価委員会(伊藤正明委員長・三重大学長)を開き、令和7(2025)年10月に地方独立行政法人となる市立病院の中期目標(期間は同月1日から3年6か月)の素案を発表した。
素案では、二次救急及び小児救急医療体制の堅持や、がん、心疾患、脳卒中等の医療需要に応じた診療機能の強化を挙げ、患者サービスの向上として、患者中心の医療の提供、職員の接遇向上が述べられた。業務運営の改善及び効率化として、理事会や事務局等の体制整備で権限と責任を明確化し、効率的で効果的な管理運営体制を構築。部門間の連携強化で迅速かつ的確な意思決定の体制整備を図るとした。財務内容の改善については、病床利用率の向上及び高度医療機器の稼働率の向上で収入を確保し、設立団体(市)が負担する運営費負担金は、予め市と協議して適切な額を中期計画に計上するとした。
委員からは「やるべきことは網羅されているが、何を重点とするか分からない」、「患者数を増やせとか重点的にやって欲しいことを表現しても良いのでは」や「期待が持てるような表現を」と全体の印象について意見が出た後、伊藤委員長から財務収支の改善について「患者サービスの向上のためには健全な経営が大切。独法化を機に改革を進める決意表明が欲しい」と助言があった。
各委員からは、運営費負担金について「できるだけ市民負担を減らす方向の記述があってもよいのでは」、患者中心の医療の提供の項目に「患者の理解度と、患者が納得できていることの文章が欲しい」や「有効的な内部通報制度の採り入れ」、また患者サービスについて「スタッフの覚悟の表現が必要」や「看護師の不足を何とかしたい。看護職が希望を持てるような病院に」等、多くの意見が出た。
中村岳彦副市長は、「中期目標案作成時からは、市立病院の経営マインドが表現されたものを検討して行く」と発言があった。
予定では、今回の委員会の意見を元に素案が修正され、10月10日(予定)の第3回委員会に提示される。その後、パブリックコメントを経て中期目標案が委員会に示され、今年度中に議会に提出。その後で病院側が、中期目標を盛り込んだ中期計画を策定することになっている。

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