3億4600万円の補正予算 名張市6月定例議会
名張市は5月31日、3億4645万円を増額する一般会計補正予算を発表し、7日の定例議会に提出した。これにより補正後の総額は302億3423万円になる。
支出規模の大きなものは「高齢者等の新型コロナワクチン接種費用」で2億91万円。全額公費負担であった新型コロナワクチンは、季節性インフルエンザワクチンと同様の扱いになるが、自己負担割合をインフルエンザと合わせ(近隣の伊賀市等と同額の3200円の予定)65歳以上に定期接種する費用。
その他の主な事業としては、次の通り。
「水道事業会計繰出金」水道管路の耐震化工事5638万円。「移動式バスケットゴール更新経費」1190万円。総合体育館の施設管理費として。
子ども子育て支援の拡充として、次の通り。
「インクルーシブ遊具設置事業」600万円。障害の有無や年齢にかかわらず、誰もが楽しめるインクルーシブ遊具を鴻之台3号公園に設置。
「市内子育て世帯空家リノベーション支援事業」総額480万円。子育て世帯移住者の定住に向けた支援。リフォーム工事費最大120万円補助。申し込み資格は移住後5年以内。補助予定件数4件。
「子どもの居場所創生事業」165万円。桔梗が丘小学校区で、夏休み中に地域の集会所等を利用した民間団体による子供の見守り。
「1か月児検診費助成費用」148万円。4000円を上限として検診費を助成。
「ナッキー号妊婦・子ども・子育て応援キャンペーン」123万円。18歳未満の子どもと同乗する保護者、妊婦のナッキー号を無料とする。また、子育て優先座席を増設や夏休み中は土日も運行等。 観光コンテンツ造成支援事業しては、次の通り。
「赤目滝水族館を拠点とした渓谷ナイトツアー」615万円。赤目四十八滝の夜にしか見ることができない生き物にふれ、学ぶ新しい体験コンテンツ事業。観光庁補助金等利用が決定済み。
「有機農業の作業と食材を使った調理体験」620万円。名張市はオーガニックビレッジ宣言をするが、これを実感できる農業体験、食の体験、地域の観光資源を巡る体験コンテンツ。観光庁補助金申請中。
交雑種「弥助」の飼育許可申請へ
7月1日から特定外来生物に指定される交雑種のオオサンショウウオについて、北川市長は5月31日の記者会見で、現在行っている隔離飼育を続ける考えを示した。
名張市の河川では、特別天然記念物のオオサンショウウオが生息しており、種の保全のため市内の河川で調査中に捕獲した「チュウゴクオオサンショウウオ」との交雑種を市郷土資料館(安部田)のプール及び展示室で、約150匹以上を隔離飼育している。また、市役所秘書室前で「弥助」と名付けて飼育展示もしている。
北川市長は「今回の指定の目的は、交雑種が広がらないようにと言うことなので、申請して許可を受けて現状を維持したい」と話した。