三重県 コロナ感染者過去最大に
「まん延防止等重点措置」適用
全国的に新型コロナウイルス感染者が急増しているが、三重県においては、一見勝之知事が1月18日開会の三重県議会定例会冒頭で、「まん延防止等重点措置」の適用を政府に要請したことを説明。また、感染者が急拡大し、近日中に過去最多の1日当たり515人を、病床使用率が30㌫を超える可能性があると危機感をあらわにした。これに先立ち17日、愛知県の大村秀章知事、岐阜県古田肇知事とテレビ会議をし、感染の拡大を阻止するため、経済圏を共にする3県が足並みを揃え、対応していくと述べた。
19日、専門家による対策会議を開催し、「まん延防止等重点措置」の適用により飲食店の時短営業の要請などを決めた。また、県民に対しては、マスク着用、手指消毒、3密を避けるなどの基本的な感染防止対策を徹底するとともに、不要不急の外出や県外への移動を避ける、飲食は4人以内等、感染拡大防止に向け、協力を要請した。
政府は、19日専門家による対策会議を開き、東京・埼玉・千葉・神奈川・群馬・新潟・愛知・岐阜・三重・香川・長崎・熊本・宮崎の1都12県に「まん延防止等重点措置」の適用を決め、期間を今月21日から2月13日までとすると発表した。これで31日まで適用されている沖縄・山口・広島を加え、16都県に拡大することになった。
同日、三重県では政府の方針を受け、名張市、伊賀市をはじめ24市町村に「まん延防止等措置」適用を決めた。また、飲食店については、県の認証を受けている店では、酒の提供を認めることにした。
名張・伊賀 小中学校の学級・学年閉鎖相次ぐ
名張市や伊賀市においては、小中学生の感染が急増しており、それに伴っての休校や学年・学級閉鎖が相次いでいる。名張市内のある小学校では、児童の感染が判明したのに伴い、担任等教職員をはじめ同じ学級の児童全員にPCR検査を実施、結果が判明するまでは学級閉鎖の措置が取られた。また、児童が学童保育を利用していたため、学童保育についても閉鎖措置が取られた。ある保護者は「学童も閉鎖となったので、仕事を休まざるを得ない。コロナが身近なところまで来ているのを実感している」と不安を口にした。名張市では19日、小学生3人、中学生2人、高校生1人、また伊賀市でも同日、未就学児1人、小学生3人、高校生1人など若年層への感染が拡大している。
各学校では、児童生徒らの手指消毒やマスク着用などの基本的な感染予防対策をはじめ、給食時の黙食や休憩時間の窓の開放など、危機感をもって感染予防に努めている。