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乱歩作家デビュー100周年 たすきでPR

今年は、名張市に生まれた作家、江戸川乱歩(1894~1965)の作家デビュー100周年に当たる。来年は生誕130年、再来年は没後60年と、節目の年が3年続く。その乱歩の等身大のブロンズ像が、名張市平尾の近鉄電車改札東口の正面に建っている。名張ロータリークラブ創立50周年を記念して2013年に建立した。台座を含めた高さは、約2・9㍍。眼鏡をかけ、ベレー帽をかぶった柔和な表情は、晩年の姿だという。
名張商工会議所は10月10日、短編小説「二銭銅貨」で作家デビューして100周年を記念し、たすきを作って乱歩像に掛けた=写真。「日本探偵小説の父 江戸川乱歩 作家デビュー100周年」の文字が、怪人二十面相のイラストを背景に描かれている。白地のビニールに赤のイラストで文字は白抜き。デザインしたロータリークラブメンバーの的場敏訓さんは「ブロンズ像は、日頃は目立っていないので、たすきの幅も広く(16㌢)し、視覚的にも良く分かるように、色のコントラストも考え、身体の前後にも文字が見えるようにした」という。確かにくっきりと目立っている。
的場さんは「子どもの頃から乱歩に親しんで少年探偵団を読んでいた。その後社会人になって東京で働いていたが、名張に帰って、改めて読んでいくうちに、乱歩は人に愉しんでもらおうと思って小説を書いたのが良く分かった。アナログの原点に戻って、乱歩の文字の世界を知るのは大切なことではないか」と話し、同時に「乱歩は池袋のロータリークラブを立ち上げた人であり、社会的貢献も考えていた。子息の憲太郎さんも引き継いで奉仕活動をしているのは、自分も共感しているところだ」と語った。
商工会議所の亀井喜久雄会頭は「郷土の生んだ偉大な作家の記念すべき年が続く。これを機に生誕地であることを広く知って頂き、名張を盛り上げたい」と話している。
商議所の記念事業の1つとして、たすきは半年ほどかけられるという。

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