伊賀市 「にぎわい忍者回廊整備事業」契約締結案 9月市議会に提出
伊賀市は8月25日、「にぎわい忍者回廊整備に関するPFI事業」で約64億円の事業契約を締結する議案や、火葬場の「新斎苑整備運営事業」約25億円の締結など、1日開会の市議会定例会に提出する議案28件を発表した。
「にぎわい忍者回廊」は、上野図書館が入る予定の旧市役所庁舎改修と成瀬平馬家屋敷跡敷地への忍者体験施設整備など官民連携のPFI方式の事業で、市の支払額64億1、898万円で「株式会社伊賀市にぎわいパートナーズ」(伊賀市緑が丘南町)と事業契約を締結するもの。当企業は、同事業を推進するため設立された特定目的会社(SPC)で、株式会社ヒト・コミュニケーションズ(東京都)が代表企業を務める7社から構成されている。
SPCの構想によると、旧庁舎の改修では、回遊性のある図書館を主としながら、3階に宿泊施設を設置している。また忍者体験施設は屋上のある4階建てで、忍者体験アトラクションのほか宿泊施設、飲食店、グッズショップ等を提案している。
市は契約期間中の経費約64億の事業費のうち旧庁舎の改修に約25・4億円を充当するので、SPCは、残りの38・8億円で忍者体験施設の建設や図書館も含めて、契約期間中の維持管理・運営を賄うこととなる。岡本栄伊賀市長は「2025年の大阪関西万博に向けて、この町が一段と活力を取り戻す必須のプロジェクト」と言っている。
また市は、火葬場の「伊賀市斎苑」老朽化に伴うPFI方式の「新斎苑整備運営事業」として25億6、318万円の「株式会社伊賀芙蓉」(伊賀市上野茅町)との締結議案を提出する。当企業は上野ガスを代表企業とする4社からなるSPCで、同社が建設運営する。完成は2024年3月末、運用開始は同年7月からを目指している。
9月補正予算は11億646万円。うち前年度剰余金の一部を財政調整基金積立金として約9億円を積み立てる。主な支出としては、総務費として、新型コロナウイルス感染症対策のため、リモート会議やリモート研修等に対するパソコンを地区市民センター38か所に購入配置する費用1、173万円。民生費として、災害対策等追加工事による依那古地区放課後児童クラブ整備事業補助金の増額として1、000万円。私立保育所などのICT化補助などで1、100万円。土木費として、老朽化が激しい第六号風呂谷川橋修繕工事として1、000万円。教育費として、成和東小学校、府中小学校、西柘植小学校、青山中学校に空調設置工事4、580万円。下水道事業としては、下水道使用料の従量制への移行に伴い、井戸水を使用する使用者に対し、井戸水メーターを設置する費用として8、450万円を計上している。