伊賀白鳳高校に3Dプリンター寄贈 京都銀行と豊國工業
京都銀行(市田徳彦水口支店長)は融資している私募債を「京銀SDGs私募債『未来にエール』~次世代を担うこどもたちへ~」と名付け、その発行記念に手数料の一部の寄付先を、発行した豊國工業株式会社(井上明彦代表取締役社長)に問い合わせたところ、三重県立伊賀白鳳高等学校(松本徳一校長)を指定したので5月25日、3Dプリンター一式が贈呈された。初めに京都銀行の市田支店長から松本校長に目録の贈呈があり、続いて松本校長から豊國工業井上社長に感謝状が手渡された。
井上社長は「伊賀白鳳高校はわが社にもOBが多く働いており、由緒ある学校である。この変わりゆく環境の中で、生徒さんたちに少しでもやりがいのある、楽しい、学校造りに貢献できればと考えた。これからも地域に密着した活動を共にしていきたい」と話し、松本校長は「当校には大きく分けて工業、商業、農業、福祉の4つの学科がある。工業ではモノづくりをテーマに学習していて、3Dプリンターはモノづくりに非常に有効である。が、今回は図書館に置くことになった。作る、作ったものをどう使うかは、福祉、工業、農業など学科を越えて活用していけばよいと考えている。生徒たちが集える場所(図書館)で利用していければ」と謝辞を述べた。
3Dプリンターは、目測で縦・横・高さとも60㌢程、造ったばかりの小物があった。読書エイドと言って、紡錘形の真ん中に直径2㌢ほどの穴が開いたもので、この穴に親指の先を入れ、文庫本を開いて片手で持つときに、開いたページにこの小物と共に親指を入れて本を挟んで持つと楽に読書ができるという、福祉の道具であった。
図書館学校司書の瀧夲志津代さんは「授業と部活動と両方で使える。吹奏楽部はリードを作ってみたいと言っているし、運動部は小物を作りたいと言っている。アイデアを出せて自分たちが作りたいものを作る。モチベーションが上がると思う。どんなものが考えられて、どんなものができて、どのように使われるか考えると非常に楽しみ」と期待を話した。
私募債の手数料を利用することなので金額が決まっている。事前に白鳳高校に相談してこの3Dプリンターに決まった。金額は約30万円。京都銀行ではこの活動は教育関係に決めていて、豊國工業ではこのような活動は24回目だという。