地域ビジネス創成に SNS活用のセミナー開催
なばり竹あかりSDGsプロジェクト実行委員会(名張市産業部観光交流室)は赤目市民センターにおいて2月10日、「SNS活用セミナー」を開催した。対象者は、赤目竹あかりSDGsプロジェクト関係者、三重県立名張高等学校商業系列学生、名張市職員等約35人。
テーマは「コミュニティビジネスにおけるSNS活用方法について」。講師は武田経営研究所代表の武田秀一さん。地域おこし、人おこしを信条としているが、最近は三重大学でアントレプレナー論(起業家精神)について講義をしているという。
まず「コミュニティビジネスについて」の理解から始まった。地域の問題課題を、経営ビジネスの手法を用いて解決すること。例として挙げたのが、幼稚園・保育所は元気な子供のいるところであり、病気の子供は登園を拒否される。そこで病児保育に着目し、ベビーシッターを集め、家庭に派遣する会員制の組織をつくったビジネスモデルの紹介があった。もう一つ地域を活性化した例として、いわゆるシャッター街で、高校生がプロモーションを全て行い、利益は寄付することで成功したカフェの例が上げられた。
そして課題が提示され「知ってもらうことから全ては始まる」、知ってもらうためにはどんな方法がありますか?と白紙の20マスが示された。チラシ、ポスター、新聞の折り込み、ビラ配り、TV、ラジオ……時間の都合で、マスは全て模範解答で提示された。
次に、情報発信力はぜひ必要だが、発信力だけでは何もならなくて、そこに是非行こうと思わせる「キラーコンテンツ」が必要だと。例として挙げられたのがUSJのテレビコマーシャル。小さな女の子とお父さん。この子はいくつ迄パパと一緒にUSJに一緒に行ってくれるだろう?……今、行っておかないと……とパパに思わせるUSJの「キラーコンテンツ」は大成功。このストーリーづくりのように、理由がないとお客様は赤目四十八滝には来ない。竹あかりが「キラーコンテンツ」にならないと駄目だと話した。
最後に各種ソーシャルメディアの紹介があり、武田氏が一昨年からYoutubeを始めたことに言及。現在のチャンネル登録者は約5、600人。こつこつ毎日発信し、知ってもらう事で、登録者を増やす事が大切だと。Youtubeからの収入は、武田さんは1話2~3分平均5、000人で10、000円。1話8分平均の人は、5、000人で50、000円程度になるという。これを聞いた大市萌さん(名張高校2)は「SNS活用について勉強になった。これから色々とやってみようと思う。Youtubeやって儲けよう!」と目を輝かせながら話していた。
今回のセミナーは、年配者の多い赤目SDGsプロジェクト関係者と、名張高校の生徒たちの間に、交流の場が殆どなかったのが残念だった。
次回からはワークショップで課題を共に解決するなど、地元と高校生の協働の機会を設けていけたら良いのではと思った。