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「令和の学校」ってどんな学校 No67 三重県立名張高等学校

近鉄名張駅から徒歩10分、旧市街の東端に立地する名張高校、地元の人からは親しみを込め「バリ高」と呼ばれている。近鉄線沿いの広大なグランドからは野球部をはじめ部活動に励む生徒の元気のいい声が聞こえてくる。
1916(大正5)年、名賀郡立学校として発足、1921(大正10)年に三重県立名賀農学校と改称。一方、1922(大正11)年に名張町立実科高等女学校が開校、1927(昭和2)年、三重県名張高等女学校、1934(昭和9)年、三重県立名張高等女学校と改称。1948(昭和23)年、両校が統合され、普通、畜産、農業の3学科設置の三重県名張高等学校が開校。また同年に、定時制普通科も設置される。1955(昭和30)年、三重県立名張高等学校と改称。その後、会計科や商業科、家庭科などの設置や廃止など、学科の改編が行われ、2002(平成14)年に全日制総合学科が設置され、今日に至る。106年の歴史を誇る名張高校第27代校長・堀昌弘先生に話を伺う。

名張高校の特徴は。
まず、総合学科であること。普通科と専門学科の良さを併せ持つ学校といってよいと思う。本校では入学後1年かけて自分の特性と興味、将来を考える。そして2年生から4つの系列に分かれ、さらに細かく分かれた9つの専攻で学びを深める。こうして高校生として身につけなければならない基本的な知識とともに専門的な知識や技術、また資格等を習得することができる。これこそが総合学科の良さであり、本校での学びの良さだと思う。

では、どんな系列や専攻があるのか。
系列は「文理アドバンス」「総合ビジネス」「健康スポーツ」「表現デザイン」の4つで、「文理アドバンス」では人文と看護医療、「総合ビジネス」ではビジネスと情報処理、「健康スポーツ」では健康スポーツ、「表現デザイン」では美術・音楽・ファッション・映像の専攻がある。1年生で総合学科生の必修となっている週3時間の「産業社会と人間」で、「系列学習」「地域学習」「進路学習」について学び、2年生の4系列9専攻から選んでいく。

先生のご経歴は。
振り出しは、木本高校で12年間務めた。その後桔梗丘高校、名張高校で勤務したが、その時に本校が総合学科を設置する学校になった。私は数学の教師だが、学生時代からカメラや音楽に興味があり、名張高校では吹奏楽の顧問をしていた。次いで紀南高校に教頭として赴任したが、紀伊半島大水害が発生し、校舎内に溜まった泥を出したり、学校再開に向けて必死だったことを思い出す。美しい地域が降り続いた雨、大きな川の氾濫などで、傷つけられ無残な姿になった悲しい思い出だ。3年間の勤務の後、桔梗丘高校に戻ったが、丁度高等学校再編の時期で、桔梗丘高校もその対象となっていた。伝統ある高校であり、多くの卒業生もいる。多くの方から学校に対する熱い思いなど、存続に向けて色々な話を聞かせていただいた。そして次、名張西高校に転勤となった。桔梗丘高校との統合の話が進み、大変複雑な思いであった。ただ、新設される学校はそこで学ぶ生徒にとっても、また地域にとっても、統合前2校の卒業生にとっても誇れる素晴らしい学校でなければならない。統合された名張青峰高校に続けて教頭として残ることになったが、校歌や校章、制服などについて多くの方の思いや考えを取り入れるために公募し、その決定に関わらせてもらった。今、県内の高等学校の教室にはプロジェクターが設置されているが、黒板の横で操作しながら授業ができるタイプは、いち早く導入した青峰モデルである。上野高校の教頭として赴任した時は、先日改修がなった明治校舎の改修前の写真を撮り、記念として残した。白山高校の校長を経て、昨年春、久しぶりに本校に校長として着任した時は、感慨深かった……

続きは令和5年2月18日号の伊和新聞に掲載しています。
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