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北川市長 施政方針表明

第404回名張市議会6月定例会が9日開会し、北川裕之市長が市長就任後初めてとなる施政方針を表明。傍聴席には、報道関係者を含め、20人ほどが詰めかけ、関心の高さが伺えた。
それによると、亀井利克前市長の「福祉の理想郷」のまちづくりを基本理念として継承しながら、人口減少に歯止めをかけ、名張市を活力と魅力あふれるまちにするため、「産業が息吹くまち」「若者が定住するまち」そして「だれもが暮らしやすいまち」を目標に10年先を見据えた新しいまちづくりをめざすことを表明した。
その主要施策の展開として、選挙公約で掲げた「なばり新時代戦略」における5つの戦略を発表した。(一部抜粋)

戦略1「新しい産業で名張を元気に!」
2025(令和7)年、大阪・関西万博に向けた訪日外国人観光客誘客を視野に入れたサイクリングやトレッキングなどの体験プログラムの創出や、圏域特有の食文化をテーマにしたツアー商品の企画開発、地域おこし隊との連携による国内外へのプロモーションとセールスの展開など、アフターコロナに対応した安心で安全な観光地づくりに取り組む。 後継者不足の問題を抱える事業所と経験や専門的スキルを持つ人材とのマッチング支援事業の展開やアフターコロナを見据えた新規事業の立ち上げ、業務転換やDXの導入に向けた支援等を通じ、事業所がより長く継続できるよう取り組む。

戦略2「新たなまちづくりで名張を元気に!」
本市のシティープロモーションを活発に行うとともに、市民が名張の魅力を改めて理解し愛着を深めるため、「インスタグラム投稿キャンペーン」など、インナープロモーションの強化を図り市民一人一人が情報の発信者となることで、効果的なシティープロモーションを展開する。
移住政策については、県をはじめ関係機関と連携をし、きめ細かやかな移住相談を行なうとともに、地域おこし隊が各フィールドで更なる活躍ができるようサポートする。

戦略3「確実な危機管理で名張を元気に!」
「だれもが暮らしやすいまち」を目指し、市民の生命・財産を守り、安心・安全なまちづくりを進める。
南海トラフ地震や多発する豪雨災害及び災害時における感染症への対応力強化に向け、総合防災訓練の実施や各地域での主体的な訓練の支援等、本市の災害対応力の向上及び市民の防災意識の高揚、防災知識の普及啓発に努める。
名阪国道への重要アクセス道路である国道368号線の4車線化事業を始め、円滑で安全な通行確保を図る県道バイパス事業について、三重県と連携して取り組む。
学校警察、PTA、地域住民と連携して、合同点検などの取り組み進めるとともに、より一層市道等の安全対策を進め、関係団体やボランティア等の協力も得ながら、児童生徒の通学路の安全を確保する。

戦略4「充実した医療・福祉・教育で名張を元気に!」
全ての人の人権が保障され、自分らしく暮らせるまちの実現に向け、行政のあらゆる分野において人権尊重の視点に立ち、施策を推進する。家庭、教育現場、働く場、地域などあらゆる分野における男女共同参画の進展により、女性活躍社会の実現を推進していく。
和6年度の三重県の「第8次医療計画」の策定を見据え、県・伊賀市などの関係機関や伊賀地域の3つの基幹病院とともに、病床の機能分化・連携や在宅医療の充実に係る協議を進める。市立病院については、救急医療、小児医療、感染症医療、災害医療と言った地域医療を果たすため、医師や看護師の確保に取り組むとともに医療の質の向上に努める。また、子育て支援については、「名張版ネウボラ」の更なる充実・発展に向けた取り組みを推進する。子ども3人目プロジェクトとして多子世帯の負担軽減を図るほか、園児数が大幅に減少している公立幼稚園については、運営形態を見直す。

戦略5「確かな行政運営で名張を元気に!」
人口減少が進む中、引き続き行政サービスの最適化を行うとともに、更なる行政運営の効率化を図りつつ、施策を効果的に推進するため、社会経済状況の変化や多様化・高度化する市民ニーズに迅速かつ的確に対応できる簡素で効果的な組織機構の構築を進め、市民本位の施策が展開できるよう職員力と組織力の強化を図っていく。
また、市立病院経営改革においては、「名張市立病院在り方検討委員会」において、市立病院の在り方について論議されており、委員会からの答申や市議会からの意見を踏まえて、市立病院が果たす役割・機能を盛り込んだ「名張市立病院経営強化プラン」を策定し、持続可能な経営に向けて取り組む。
本市の新しいまちづくりを進めるために、おおむね10年先を見据え市政運営の指針となる長期ビジョン及び長期ビジョンを実現するための基本計画からなる新たな総合計画について、令和5年3月を目途に策定する。

以上、市政運営に対する所信と講ずべき主要施策について述べ、名張市の新しいまちづくりを市民の皆様をはじめ関係団体の皆様とともに進めていくべく「チーム名張市」としての力を発揮していくために、皆様方としっかりとコミュニケーションを取り、信頼関係を築いていく所存。 また、施策の実行のみならず、政策・制度の立案、実行後の評価・検証に至る過程においても、しっかりと情報発信を行い、対話を重ね、市民の皆様と共にまちを創る「共創」への転換を図っていく。行政の責務である住民福祉の増進に向け、全職員が一丸となって、市民の負託に応えることができるよう全力を尽くしていくので、議会の皆様、市民の皆様のなお一層のご支援ご指導をお願いする、と締めくくった。

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