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廿五菩薩練り供養 伊賀市 西蓮寺

伊賀市長田の天台真盛宗別格本山西蓮寺で4月14日「廿五菩薩練り供養」が催され、臨終にのぞみ阿弥陀如来に遣わされ、浄土に迎えに来てくれる二十五尊の菩薩の「来迎(らいごう)」を、現世で見ようとする供養に多くの人が集まった。
境内のお堂と本堂の間に「運上橋」と名付けられた長さ約60㍍、幅約1・8㍍、高さ約1㍍の回廊が巡らされた。本堂は極楽浄土と見なされ、縁では雅楽の演奏と御詠歌が唱えられた。好天に恵まれ桜の花弁が舞い散る中、黄金の面と鮮やかな衣装の錫杖や幡、楽器などを手に持った二十五菩薩がお堂を出て、雲上橋をゆっくりと進んだ。面は視野が狭いので付き添いの人が共に歩む。本山西蓮寺の檀家の人10人、同伊賀教区の末寺の人々15人が菩薩に扮し、煌びやかに着飾った稚児たち24人も続いた。全員浄土である本堂に入った後、世界平和祈願会が営まれた。法要が終わった後、面を外した二十五菩薩が雲上橋に並び、餅撒きも行われた。
コロナのため5年ぶりの開催となったこの練り供養に、西蓮寺檀家総代長の田中徹さん(80)は「好天に恵まれて開催が出来た。色々な人にお世話になったお陰です」と安堵の表情を見せた。今後は4年ごとに開催の方針。
伊賀市四十九町から来た東克己さん(82)は「60歳代で3回菩薩になった。当時の衣装は色がついていたが無地だった。今回は久しぶりで天気も良くて良かった」と懐かしそうに話していた。