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思い出深い学び舎 伊賀市・名張市 各学校で卒業式

神戸小学校で最後の卒業式
伊賀市立神戸小学校(林康子校長)で17日、卒業生9人の卒業式が行われた。送る在校生は1年生12人、2年生9人、3年生8人、4年生7人、5年生10人の合計46人。
GReeeeNの“遥か”が講堂に鳴り響くと、ステージの厚い幕が左右に開き、羽織袴姿でキラキラした卒業生が並んでいる。拍手と共にステージから降りて、卒業式が始まった。1人1人校長から卒業証書を受け取り父兄の席に向かい、今の思いとこれから中学生になって心がけることなどを話し、席に戻っていった。
林校長は1冊の本を手に取って「これは『命を救う、心を救う』という本です。発展途上国で医療に命を捧げている吉岡秀人と言うお医者さんのお話です。子どもの頃は勉強ができず、学校にもなじめなかったみたいですが、ある時テレビで貧しい国の子どもの姿を見て衝撃を受け、「医者になる」と決意しました。しかし周りの人は無理解で、母親からも『ムリムリムリ』と言われてしまいます。しかし自分で決めたことですから、頑張って医学部に入ります。そして命を救うだけでなく、心も救うお医者さんになっています。皆さんは何でもできます。自分で決めたことを大切にして、自分の心を信じて進んでください。皆さんの未来が幸せで充実したものであることを、心から祈ります」とはなむけの言葉を贈った。
記念品贈呈や祝電披露のあと、在校生から「思い出のことば」が語られた。1年生から順番に学年ごとに、声を揃え、あるいはひとりで話しかけた。「6年生のおかげで元気に仲良く過ごすことができました」「困っていると助けてくれた6年生の姿がたのもしく見えました」等々多くの言葉が語られた。5年生は6年生一人一人の名前を挙げ「パソコンの使い方やツールの使い方を教えてくれて凄く助かりました」など感謝の言葉を語り掛けた。
「別れのことば」を語る6年生は、「友だちに合うのが楽しみだった1年生」から順に思い出を語った。「6年生だけでなく神戸小学校最後になる運動会では、皆で話し合い、声を掛け合った団体競技の楽しさ。6年生と先生チームとの対抗リレーでは先生の真剣さに私たちも一生懸命頑張って勝ちました」「怖かったけれど皆で乗ると楽しかった修学旅行のジェットコースター」「助け合い、支え合う仲間との絆。一つ一つの思い出が大切な宝物です」「一緒に頑張り支えてくれた先生方、毎日笑顔で声をかけてくれた地域のみなさん、在校生の皆さん、楽しい思い出を」声を揃えて「ありがとう!私たちは旅立ちます!」
最後に卒業生は、コブクロの“桜”を歌った。「桜の花びら散るたびに 届かぬ思いがまた一つ 涙と笑顔に消されてく そしてまた大人になった……」目頭を押さえる父兄や教職員もいて、心の籠った卒業式は終了した。
卒業生はその後教室に戻り、担任の白岩俊哉先生から改めて卒業証書を受け取った。白岩先生は万感籠る感じで、児童らとの最後の時間を過ごしていた。卒業生の坂本彩音さん(12)は「式の最中は、色々なことを次々と思い出していた」と話してくれた。卒業生と父兄は表に出て、在校生がつくる花輪をくぐって、懐かしい学び舎を後にした。
当小学校では、先月25日に閉校式と記念行事が行われ146年の歴史に幕を下ろした。依那古小、比自岐小(平成7年より休校中)と統合され、依那古小を統合校舎として、4月から上野南小学校として開校する。

名張市の小学校卒業式
名張市内の小学校のトップを切って16日、名張市立つつじが丘小学校(つつじが丘北3)で「第42回卒業証書授与式」が行われ、卒業生112人が6年間通い慣れた校舎を巣立って行った。
雲一つない青天の中、体育館左右に分かれて座っている保護者に迎えられ、胸を張って式場に入った卒業生たち。担任から名前を呼ばれ、栢森和重校長から卒業証書を受け取った児童が保護者の前を通ると、我が子の成長を記念に残そうとカメラやスマホのシャッターを切る音が響いた。栢森校長は「制限された中ではあったが、修学旅行や運動会などできずなを強める取り組みを行い、さすが6年生」と述べるとともに、「地域の人といっしょに作り上げた地域を良くするプロジェクトをはじめ、後輩の手本となる行動を行った」と褒めたたえた。最後に「困難なことに出会っても、知恵を出し、会話を重ね、工夫をして新しいものを作り出す努力をしてほしい」とはなむけの言葉を贈り、卒業を祝った。
お、名張市においては、つつじが丘小学校と蔵持小学校が16日に、他の12校は17日に行われた。
今年の名張市14校卒業生は670(昨年は704)人、伊賀市19校は661(昨年は701)人となっている。