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「大谷グローブ」届く!みんなで触って、みんなで遊ぶ

大リーグのロサンゼルス・ドジャースに所属する大谷翔平選手から日本全国に配布されたジュニア用グローブ・右用2つ、左用1つが名張市立蔵持小学校にも届いた。1月9日の始業式に川合哉校長がグローブをみんなに示し、それから毎日各クラスを回っている。
小学校でのグローブの様子を知りたくて11日、同小学校を訪ねた。会ったのは6年生の大内彩乃さん(11)と森原悠仁君(11)。大内さんは、普段はバスケットボールをやっている。森原君は陸上競技の短距離の選手で、競技会にも出場している。大谷グローブを校長先生が皆に紹介するのを見て「ほんまに届いた!」「凄いな!」と思ったという。大谷選手はグローブに添付の手紙で「このグローブが、私たちの次の世代に夢を与え、勇気づけるためのシンボルとなることを望んでいます。それは、野球こそが、私が充実した人生を送る機会を与えてくれたスポーツだからです」と書いているが、それを読んで大内さんも森原君も「大谷さんは小さい時から野球をやっていて、説得力がある。ちょっとやってみたい気になった」と話していた。
蔵持小学校の児童たちは、普段サッカーやバスケットなどで遊ぶことが多く、あまり野球やキャッチボールはしていないが、大谷グローブを見て、野球に興味を持つ児童が増えたのは事実で、全クラスを回り終ると、実際にみんなで使って遊ぶことになっている。放課後児童クラブを利用する子どもたちなど、楽しみにしている児童も多い。1年生の児童の中には「グローブに早く触って、みんなで野球をしてみたい。今度はバットが欲しい」と言う子もいた。
憧れてしまったら超えられない
6年生の国語の授業の「大切にしたい言葉」で、1人の女子児童(匿名希望)が「憧れてしまったら、超えられない」という作文を書いた。WBC決勝のアメリカ戦直前に大谷選手が仲間に語った言葉は、小学校の児童にも既に「大切にしたい言葉」として定着しているようだった。
作文は、「私が『座右の銘』にしたい言葉は、『憧れてしまったら、超えられない』だ。これは野球選手の大谷翔平さんの言葉である」で始まる。「自分がすぐ人に憧れてしまって自信がなくなるのをどうにかしたいからだ」作者にはテストでいつも1位になる友だちがいる。「あの子みたいになりたいな」と思った。「そんなときに大谷さんの言葉に出会った。「この言葉は憧れたら自分が下だと思ってしまって、その人を超えられないという意味にとらえた。私も、憧れる前に努力をし、結果を見てから『自分』の弱いところをさがせる人になりたいと思う。憧れる前に『自分』だけを見る。『自分』を重視していきたい。この思いから、『憧れてしまったら、超えられない』を座右の銘にしたい。」と結んでいる。
健全な自我の成長を伺わせる素敵な作文だが、大谷選手は、グローブ以前に既に子どもたちに影響を与えていた。担任の福森麻紀先生は「大谷選手は既に子どもたちのヒーローになっていて、そこにグローブが来たので、野球をする子は増えると思う」と話していた。触ってみた大谷グローブは、記者の記憶にある革製のグローブに比べて、驚くほど軽かった。野球を楽しむ子供たちが増えることを祈って、出来るだけ軽く作られているのだろうか?