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「春を楽しむ」穐月明の絵画展

伊賀市 ミュージアム青山讃頌舎(うたのいえ)で、企画展「春を楽しむー穐月明の花と新緑―」が4月7日まで開催されている。
穐月明(1929~2017)は和歌山県高野山生まれ、京都市立美術専門学校(現在の京都市立芸術大学)で日本画と洋画の基礎を学んだが、美専卒業間際に見た清の金冬心に魅せられ独習により水墨画に入った。師につかず、派閥に属さず、賞を求めず、独自の絵画世界を築いた孤高の画家。旧青山町(現在の伊賀市)の風景を愛し1981年に移住。2016年に「東洋文化資料館青山讃頌舎・美術館」を開館。没後の2018年には、遺族から伊賀市に寄贈され「伊賀市 ミュージアム青山讃頌舎(うたのいえ)」として運営されている。
孤高と称される故明氏は作品の美しさ、やさしさ、身近な親しみなどで大変人気があった。木々が芽吹き、花が咲き始める美しい季節に合わせて、墨彩の世界が目に優しい。入館すると「花を訪ねて」の表題で10点がゆったりと並び、奥に進むと「春を旅する」の表題で11点、更に左に曲がって「側(かたわら)の草木」で11点が展示ケースに飾られ、それに面した壁に6点、合わせて38点が展示。また、主に伊賀の陶器が9点、絵画の前に飾られ趣を増している。
丸山千枚田を描いた「千枚田」は、美しくのどかな千枚田で働く人の姿が小さく描かれ楽しい気分になる。猫柳の傍に波紋を広げて浮かんできたばかりの亀ののどかな気分の「ネコヤナギと亀」、チェコ製の大きめのガラス器を茶道表千家が、漆塗りの蓋を作って水差しとする意外性も面白い。学芸員で子息の穐月大介さんは「春になってきました。馬酔木は今満開で、タンポポも咲きます。前は桜の公園なので、会期を4月7日までにして頂きました。花と春の息吹を感じに来てください」と誘っている。
「花の呈茶会」が30日、31日、4月6日開催。各日10時~/11時~/13時~/14時~の各回12人(要予約)、呈茶代400円。
開館は午前10時~午後4時30分(入館4時まで)。料金は一般300円(高校生以下無料)。お問い合わせ先は(公財)伊賀市文化都市協会(0595・22・0511)、伊賀市 ミュージアム青山讃頌舎・受付(0595・52・2100)まで。また、呈茶会の申し込みは青山ホール(0595・52・1109)まで。