1. HOME
  2. 今週のトピックス
  3. ヒトをテーマに写真展「meets」

Topics

トピックス

ヒトをテーマに写真展「meets」

写真グループ「ナバリズム」主催によるグループ展「meets」が9月23・24日、名張市元町のFLAT BASEで開催された。写真仲間8人による構成で、テーマはヒト。撮影場所は名張。名張とかかわりのある人が名張を背景に写っていたし、写してもいた。
今回の会場は、ギャラリーではなく、コ・ワーキングスペース・FLAT BASEの1階フリースペースで、写真展と蜂蜜パンとコーヒー、そして弁当も販売した。コーヒーを飲みながら食べながらの、わいわいがやがや感が珍しい写真展。また、地元名張に因んだカルタ「名張郷土カルタ」を使い、取った札にあった写真をプロジェクターに写し、楽しむイベントも開催された。
8年前から集まって写真展を催してきたが、コロナ禍のため3年ぶりの開催となった今回。代表の高倉俊明さん(49)によると、FLAT BASEはヒトが交流する場所。今回はヒトがテーマなので、色々な人と交流し、写真を見ながら語り合って楽しめればと思ってこの会場にしたと話した。
印象深い写真があった。コロナ前とコロナ真っ只中の1枚、コロナ終息に向かうとコロナ明けの現在で1枚の2枚の写真。それぞれ2人の人物が写っていて、見ると同一人物、服装も同じ。だが、コロナ真っ只中は明度が非常に暗い。合成写真だが時の移り変わりがよくわかった。題名は1枚目が「Before T」で、2枚目が「o After」、toが右と左に分かれていて「Before To After」。コロナ禍の暗い時代を冗談で分けた、ユーモアのセンスが素晴らしい作品だった。高倉さんの写真は2015年、17年、19年、21年の各1月に、同じ部屋で写した家族写真。15年に写っている小学校低学年の可愛い男の子が、21年には剣道着を着た凛々しい少年に成長していた。19年に真ん中で写っていたお爺ちゃんは21年には居ない、でも後ろに仏壇が写っていた。ここにも成長と悲しみとユーモアがあった。その他のどの写真も表情が生き生きとして、この写真グループの和気あいあい感が伝わってきた。
高倉さんは、「今回は100人ぐらいの人が来てくれた。パン屋さんと知り合えたし、来てくれた人と写真を見ながら、コミュニケーションが取れて、ちょっとした交流もできた。ヒトをテーマにした目標はつかめたのではないか」と語り、次回については「まだ何も決めていないが、郷土カルタをしながら、当たった場所の写真を撮りに行く、なんて考えているが……どうしよう」とまだまだワクワクが止まらなそうだった。次回が楽しみな催しの1つだ。