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図書館で健康づくりプロジェクト 名張市のクリニックが共催事業提案

はしもと総合診療クリニック(蔵持町原出)の地域貢献活動団体「ちぃちかけん」と、市立図書館が共催する「図書館で健康づくりプロジェクト」のキックオフイベントが1月20日、同図書館で開催された。
開催の挨拶で山口浩司館長は「図書館は文化について携わっていても、健康についての係りは少なかった。本日だけに終わらず、健康をテーマに市民の皆さんに、もっと利用してもらって健康づくりにつなげたい」と話した。
同クリニックの橋本修嗣院長は、「薬や注射の処方だけでは解決できない課題を、人とのつながりで解決し、地域全体が元気になることを目指すのも、地域医療の役目ではないかと考えた。地域のつながりを生み出す運動を始め、キャッチコピーを『地域に力と健康を』とした。その頭文字を取り出して『ちぃちかけん』と名付け活動を始めた。そこで、暮らしの中に身近にあり、幼児から老人までが利用する図書館で、健康づくりのネットワークができればみんなの役に立つと考え、山口図書館長に相談。この日を迎えることが出来た」と経緯を話した。
同市教育委員会の西山嘉一教育長は「普段、市民が気楽に楽しむ図書館を健康づくりの拠点にすることはとても素晴らしい。図書館がまた従来とは異なった特性を持つようになった。これから始まる図書館での健康チェック、健康講座、健康相談に期待する」と挨拶した。この後、血圧計が寄贈され、橋本院長から西山教育長に手渡された。
この日は地域住民ら約20人が参加し、山口館長、橋本院長、市地域包括支援センターの上田紀子主幹らにより「図書館から始まる健康づくり」をテーマにトークセッションが開かれた。山口館長は「図書館の本は職員が厳選し、信頼に値する情報が載っている。健康をテーマに住民と繋がり役に立てば良い」と述べ、橋本院長は「薬で治るのは限られている。誰かと繋がる治療もある。いきいきと暮らす為に人との繋がりは大切」と語り、上田さんは「日頃から、まちの保健室は住民の近くで頑張っているが、本当に困っている人は表に出てこない面がある。相談に来てくれるのを待つより、人々が積極的に利用する図書館という新しい糸口は、市としても有難い。せっかくの繋がりを大切にしたい」と期待を込めて話した。
トークセッションの後、会場では血圧測定、筋肉量チェック、ハンドセラピー、なんでも健康相談のコーナーが設置され、人々はそれぞれ楽しみながらチェックを受けていた。この日贈呈された血圧計は、図書館入り口近くに設置された。プロジェクトでは今後、健康相談会や講座を開いていくという。