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文化のまちづくり協定 伊賀市・ぶんと&大阪交響楽団

伊賀市の文化芸術の振興を目的として、市と伊賀市文化都市協会(ぶんと)は、大阪交響楽団(本拠地・堺市)と3者による「文化のまちづくり」推進に関する連携協定を3月23日締結した。ぶんとは伊賀市の文化振興基本方針のもと「市民文化を育み、都市文化をつくる」のテーマのもと、市民がクラシック音楽に触れる機会を増やそうと、同交響楽団と定期演奏会を開くなどしてきた。この提携により新たに行政(市)も共に、イベントを企画するなど、さらに「文化のまちづくり」を推進するとしている。締結式は伊賀市役所で行われ、岡本栄伊賀市長、ぶんと・中村忠明理事長、大阪交響楽団・赤穂正秀常務理事が協定書に署名した。
大阪交響楽団は、ぶんとが取り組む「地域のクラシック人口1%プロジェクト」に協働し「クラシックのいろは」を2017年度から毎年公演するほか、乳幼児や小学生を対象としたぶんと主催の音楽事業や、小中学校アウトリーチ(出張演奏)事業にも多数出演している。従来は、ぶんとが企画し、同交響楽団が協力する図式であったが今後はこれに市(行政)も加わりアイデアを出し合っていく。
音楽アドバイザー委嘱
続いて、ぶんとは指揮者の寺岡清高さん(56)に音楽アドバイザーを委嘱した。寺岡さんは大阪交響楽団の常任指揮者として、2018年から「クラシックのいろは」のナビゲーターとして、演奏時の聴きどころ等を分かりやすく聴衆に解説し、「いろはの顔」として親しまれてきた。委嘱を契機に「いろは」を中心とする音楽事業の深化と、中長期の事業展望について、助言・指導を得るとしている。
寺岡さんは、ヨーロッパ各国のオーケストラを指揮し、大阪交響楽団とは2004年正指揮者就任、2011年4月~2019年3月迄常任指揮者を務めている。現在はウイーン在住。
赤穂常務理事は「小中学校や高齢者施設へのアウトリーチや音楽指導、将来は合唱も含めて1㌫と言わず、2~3㌫まで高まるように伊賀市民に音楽を届けたい。今までは依頼を受けて演奏していたが、我々も企画を出して盛り上げていきたい」と抱負を語った。
アドバイザーの寺岡さんは「自分は子どものころにクラシック音楽が好きになって、人生が変わったので、特に子どもたちに、クラシック音楽で貢献できればと思う」また「オーケストラは現場で音楽を創る仕事をしている。良い演奏をするのが最大の目標なので、ある意味職人的なところがある。今回は、演奏者と会場に行政が加わることで、力の発揮の場が広がると期待している」と意気込みを語った。