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記念植樹と未来への手紙 名張小学校150周年記念行事

名張市立名張小学校は明治6(1873)年6月15日、梁瀬学校として開校。昭和29(1954)年に、校名が現在の名張市立名張小学校になった。昨年は10月14日に創立150周年記念式典を行い、名張川納涼花火大会ではメモリアル花火を打ち上げ、ブラスバンドの演奏会や、元プロ野球選手の野球教室を行った。3月5日、一連の記念事業として残っている1年生による記念植樹と、6年生による二十歳の自分に宛てた手紙を名張藤堂家邸に預ける行事が行われた。
宇流冨志禰神社に植樹
同小学校の校歌は「春日の森に いやしげる 杉は心の鏡とて」で始まる。春日の森とは、近くの宇流冨志禰神社のことで、記念植樹は同神社境内の森で行われた。初めに川合哉校長が校歌を一節歌うと、児童らが一斉に唱和を始めた。校長が「150周年を記念して、春日の森に杉を植えます」と宣言した。日頃神社を守り、この日の準備をした奉斎会の上島啓幹会長(86)が「ここに木を植えたことを思い出して、時々見に来てください。大きくなるのを確かめに」と児童らに話しかけた。1年生3クラス80人は、クラスに1本ずつ、合わせて3本の杉の木を植樹した。「みんなが植えた杉の木は、どんなに大きくなるでしょう」と校長が話し、みんなで「ありがとうござました!」と声を揃えて、記念植樹は終わった。植樹した杉の苗は、この森で実から自然に芽生えたもの(実生苗)を奉斎会で準備したとのこと。
二十歳のじぶんに手紙
午後からは、6年生84人がそれぞれ「未来への手紙~二十歳の自分へ~」と題した手紙を持って、名張藤堂家邸に集まった。二十歳の自分自身に宛てた手紙を藤堂家邸に預け、8年後の市主催の「二十歳の集い」の日に受け取るというもの。小学校時代の自分が二十歳の自分に問いかけているので、自分の生き方を見つめるのに良い成人の日になる事だろう。学校の資料では、この行事で名張小学校の敷地が、名張の町の基礎を築いた藤堂家屋敷の一部であったことを知り、郷土の歴史と郷土愛を育むきっかけとなればとし、8年後の二十歳の集いで、ふるさと名張について見つめ直し、周りの人々への思いや、友情を確かめ語り合う場になれば良い、と述べている。
この日は、名張市教育委員会文化生涯学習室の担当者が、生徒1人1人から手紙を受け取り箱の中に入れ、最後に紐でしっかり縛った。保管は邸内の土蔵にしまわれる。この藤堂家に預ける試みは、2013年3月の卒業生と2014年(創立140周年)の卒業生が行い、夫々8年後の1月の成人の日に受け取ったという。
古谷迅君(12)は「自分は何をしているか考えるとすごく気になった。だから、今何をしていますか?と問いかける手紙にした。僕は野球をしているので、プロ野球選手になっていればいいな、と思っている。大谷グローブでも何回か野球をした」と活き活きした目で話していた。記念事業実行委員長の福廣勝介さんは「藤堂高吉さんが、子どもらが84人も来てくれて喜んでいる姿が見えるようだ」と楽しそうに話していた。