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魚がたくさん戻ってきた 紅梅咲く城下川

名張市旧町の中町を流れる城下(じょうげ)川(梁瀬水路)に、多くのハヤが泳いでいる。時々魚を見掛けるが、これほど多くの魚が泳いでいるのを見るのは珍しい、と地元の人々も驚いている。川の上を覆って咲く満開の紅梅と自然のリズムを会わせているようだ。
城下川は宇流冨志禰神社(平尾)の下の高岩井堰から名張川の水を引き入れ名張市内をいくつもに分かれて流れ、また名張川に戻ってくる水路で長さは延べ約15㌔。江戸時代につくられたと言われ、名張の旧町に独特の景観をもたらしている。特に中町の城下川は、初夏には花筏が浮かび、年に幾度か川沿いに多くの竹行灯が並んで、往時の旧町を思い出す風情のある界隈でもある。
毎年この時期は、高岩井堰を閉じて、水路の掃除と整備を行うことになっている。水路の水が極端に減る為、心配になって梅の木の下を見に行ったら所々川底が露呈していた。しかし水のたまった所に、多くの魚が避難していた。
梅の木の持ち主で、川沿いに住む山田幸雄さん(80)は、「梅の花がいっぱい、魚もいっぱいで喜んでいた。水がきれいになった証拠だと思う。堰を閉める時期が迫っているので心配していたが、少し水を残すように調整してくれたみたいで喜んでいる。できるだけ多くの魚が生き残り、水が戻ってきたときに、もっとたくさん泳ぐようになってくれれば良いのにと思う」と愛おしむ様に話した。
4月の終わり頃から5月にかけ、ここに花筏が浮かび竹行灯が光の列を浮かび上がらせる。5・6月には蛍が飛び交う。その時、魚たちはどのような様子を見せているだろうか楽しみだ。