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3年ぶり「やなせ祭り」大盛況

江戸時代から明治初年に薬商細川家(奈良県宇陀市大宇陀)の支店として建てられた旧細川邸は、虫籠窓(むしこまど)や袖卯達(そでうだつ)などを備え、典型的な町屋としての風情を残す建物。初瀬街道沿い、名張の旧市街地にあり、現在国登録有形文化財に指定されている。2005(平成17)年に市に寄贈されたのを契機に、観光交流施設「やなせ宿」として2008(平成20)年6月7日に生まれ変わり、これまでに約30万人が訪れている。
今年は、開館14周年を記念する「第14回やなせ祭り」が3年ぶりに本格開催され、大勢の人が詰めかけた。コロナ禍により、一昨年は中止、昨年は規模を縮小して1日開催となったが、今年はステージショーをはじめ、コロナ前の規模で2日にわたって開催し、改修が進む名張川の水面ににぎやかさが「ばえた」2日間となった。
6月11日、池田毅やなせ宿館長(80)の開会のあいさつの後、北川裕之名張市長が祝辞を述べ、「祭り」の幕が切 って落とされた。名張市消防本部職員扮するご当地ヒーロー「119団アンシンダ―」が登場すると、見学の子どもたちも一緒に踊り出すなど、コロナ禍で出演ができなかった分まで取り戻す勢いで、会場が大いに盛り上がった。午後には降り出した雨を物ともせず、名張高校吹奏楽の息の合った演奏に見物者は酔いしれていた。また、室内の和室では、抹茶体験が行われ、北川市長も一服召し上がり、おもてなしの心を楽しんでいた。
12日は、前日と打って変わって真夏を思わせる太陽の下、地元のゆるキャラひやわんが登場、ダンスとじゃんけん大会で会場を盛り上げた。愛宕樽太鼓、よさこいソーランなど、演者は滴り落ちる汗をものともせず、3年ぶりの「やなせ祭り」を元気いっぱい舞い、踊り全力で楽しんでいた。また、会場には黒いマントに身を包んだ「怪人二十面相」が出没、怪しげな雰囲気も漂わせていた。
田館長は「3年ぶりの開催であったが、皆さんの協力で、このように盛大に開催でき、ほんとに嬉しい。一人でも多くの人にやなせ宿を知ってほしいし、来てほしい」と笑顔で話した。
なお、中蔵では、名張幼稚園、昭和保育園、名張西幼稚園の年長さんたち「園児が描いた絵」が展示されており、丁寧で勢いのある絵に見とれている人もたくさんいた。展示は、29日までで、午前9時から午後5時まで月曜休館。