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名張の街づくりに思いをつなげて

新規採用から半年
本年4月、名張市役所新規採用辞令交付式で、代表して宣誓した大山佑天(ゆたか)さん(21)に、半年経過後の思いを伺った。大山さんは桑名市出身。今春、近畿大学工業高等専門学校都市環境コース建築学科を卒業し、現在は名張市都市整備部都市計画室の建築開発担当をしている。

どんな仕事をしています?
基本的には建築確認申請の受理、審査や指導、建築一般の相談の受付をしている。

どんな相談が多いですか?
身近で多い相談としては、隣の家のブロック塀の不安が多い。現地を調べて、法律や条例違反の場合、具体的な指導を行う。所有者不明の空き家の老朽化の相談もある。こんな家を建てたいという希望の段階での相談もある。辛いけれど法律に従ってもらわないと許可できない事もある。例えば法律上、道路は道幅4㍍以上でなければならないが、古い街だと道幅2~3㍍で軒を並べている。一番奥の家が建て替える場合、将来の道幅4㍍を想定して、その家だけは軒をセットバックしなければ建築の許可ができない。

高専で学んだことと、現実の仕事にギャップを感じることは?
高専5年生の卒業制作では、桔梗が丘駅前の近鉄プラザ跡を『美術館と公園』にする提案をした。旧町の町家にイルミネーションの実験もした。法律のことなど殆ど気に掛けずに、自由にこの街のことを考えていた。一方現実の仕事は、様々な場面で法律に適合しているかどうかが判断基準となっている。法律ばかりで自分が堅く縛られることになりがちなので、これではいけないと感じることがある。

将来に向けては?
相談に来た市民にいろいろ提案できるように、法律も建築も勉強を続けたい。建築について、様々なことを相談できる窓口として利用していただけるとうれしい。相談を受けて返答したことが、相手の悩みを整理することに繋がって喜んでもらえたりすると、この仕事をして良かったなと思う。
高専の時、縛られずに、自由に街のことを考えることができたのは、楽しかったし幸せだった。名張の街が、ぶらぶら歩いて雰囲気を味わえる街になればよいとつくづく思う。そう思えるのは、卒業制作等に懸命になった高専時代の学びのおかげと思うし、自分の原点でもある。

半年を振り返ると?
もう半年過ぎたのか……長いようでもあるし、あっという間だった気もする。

市役所職員として6か月経過し、多様で多感な思いを語って頂いた。奇しくも北川裕之新市長となった。「チーム名張」の有望な担い手の1人として、今後の活躍を期待する。

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